寺部の家
© 笹の倉舎 / 笹倉洋平
<住み手の感想>
次世代の人が住み継ぎたいと思える経年変化の美しい家であってほしいと思いました。その為に目先の便利さや流行に惑わされず、設計者の提案してくれる家を“住みこなす”心構えで依頼をしました。
一般的に不便と思われそうな事に触れてみます。インターホンや玄関が無くても近所の人や宅配業者さんは適応してくれます。ドアのないお風呂は通気性がよく掃除が楽です。空調はほぼ全館空調が実現し、家に入った瞬間から快適な温度です。夏は絶妙に遮光され、半地下のエアコン冷気を扇風機で行き渡らせ涼しく過ごせます。冬の日中は降り注ぐ陽光で薪ストーブをつけないほど。春や秋の窓を開け放つ気持ち良さは言うまでもありません。
設計者の美意識と素材の良さ、施工技術に恵まれたこの家は、日々積み上げる決して美しいとは言えない生活感もまるっと包み込んでくれています。
一人の時間や家族の時間が心地良いのは勿論、大勢集まっても圧迫感なく過ごせることも嬉しいです。
子どもたちの成長に合わせて部屋の用途を変えていくことも、彼らが巣立ったあとの生活を思い描くことも面白く、子育て中の現在から老後に至るまで、この家を味わう楽しみは尽きないと思っています。